歯の裏側に装置がつくので舌側矯正中の食事は噛むのが大変そうですが…
舌側矯正では歯の裏側に装置がつくため、かみ合わせによっては上の裏側の装置と下の歯が当たることがあります。すると、やはり食事がしづらくなる可能性が高くなります。
その場合、奥歯に一時的に咬む面(咬合挙上用のレジンを盛って高さを調整します)を作り、歯と装置が当たらないようにします(歯と歯がかみ合っていれば、装置は歯とぶつかりません)。歯が動くにつれて奥歯や前歯は段々と咬んでいきますので、治療が経過するにつれてレジンを削り、段階に合わせた高さへと調整します。
最終的にはレジンがなくても、歯と歯どうしがしっかりと咬めるようになります。
かみ合わせの僅かな差でも、当人にとっては違和感を感じることが多いので、「奥歯にレジンを盛ると食事がしにくくなるのでは?」と心配する方も多いのですが、ほとんどの方は2週間くらいで気にならなくなります。
矯正治療中にレジンを使用し、奥歯のかみ合わせの調節を行う対処はよく行われることで、以下のようなメリットがあります。
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1顎関節への負担が減る
噛み合せが上がるので顎の関節への負担が減ってスプリントのような効果が得られます。
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2上下の歯の干渉が減る・歯の動きが早くなる
上下の歯の干渉が減り、余分な抵抗や力がかからなくなるので、歯がスムーズに、計画通り動きやすくなります。
ブラケットとワイヤーを使用する矯正方法では、装置の付けたて、調整してすぐの時期はじんわりとした痛みを感じることが多く、中には食事の際にその痛みを強く感じる方もいらっしゃいます。
そうした際には食べ物の工夫をするだけでも、痛みと上手く付き合っていくことができます。